柔道着→→→クライミングウェア
ショーツの設計図(パターンといいます)は、
その可動域の高さにずっと注目していた「柔道着🥋」が元となっています。
実際に資料として入手した道着です↓
このパターンは実にシンプルですが考えられた内容です。
縫製の仕様も、恐らく内職のおばちゃんでも縫えるような1本針ミシンで全て縫える作りで、日本製でも安価なものが市場にでている理由がわかりました。
この柔道着は伸びない布地でいかに開脚をフリー化させるか?を考えられているので、
・クライミングパンツに求められるムーブのし易さ
・ストレッチ生地を使わない
という点で、自分の目指す答えの大きなヒントでした。
なるべくこの考えられたパターンの原型を活かしながら、いくつか修正を加えていきます。
⬆︎は柔道着の型紙です。購入した道着から抜き取りました。
ジーンズなどのカジュアルパンツにはない、直線的なラインがどこか和的。。。
グラミチといえば誰もが分かるガゼット(マチ)がありますよね。世に出ているクライミングパンツはあれが原型といっても差し支えないと思います。
実際自分もクライミングを始めた当初は履いていました。
けど、柔道着のマチは、ビックリするくらい全く別の発想から設計された形状です。
圧倒的に、こちらのマチのほうが脚の自由度が高いのです。
それもそのはず、柔道着のマチは"見た目のバランス良さ"を度外視しているからです。
結果を出す武道のために練られた道着、と考えると納得のディテールです。
さらにクライミング向けの操作を加えていきます。
最終的な着地のパターンは企業秘密㊙️ですが、何回かの仮縫い→修正(この地味な作業が結構しんどい😅)を経てようやく納得のいく型紙が出来上がり!
後ろ姿がオムツのようにボリュームのあるシルエットに辿り着きました👶
このたっぷりなボリュームがそのまま可動量となり、伸びない生地でも突っかかることなくハイステップや開脚がノーストレスに。
イメージしていたものがようやく形になりました。
このパターンを素材に合わせ微調整し、商品の設計図とします☺︎
試着だけでも、色んなクライマーさん達に履いて欲しいな〜