サンプル!
プシャー!!(?) と速攻で作ったサンプル。
"コレ"と決めた資材で作るのは初めてで、問題無ければこれで修正なし、受注だ!と意気込んでいたが、落とし穴がいくつかあった。
まず熱に弱い。といっても勿論アイロン熱の話で、温度高めだと縮みが発生した。これにより作業工程も一工夫せねばならない必要性を強いられた。
次に、これが大きなポイントになったが「縫製の出来栄え調節が難しい」事です。
具体的には、変更出来ない生地の厚さや打ち込み(生地を成すタテヨコ織り糸の本数がどの位か。多いほどハリコシが高い)に対して、綺麗に縫う為のミシン針の太さや縫製糸番手(糸の太さ)や運針数(1針が何ミリの距離か?)の黄金比の選定が一筋縄ではいかなかった。
最後に、"ステッチ"。
今まで自分で作り履いているものは縫い目に対して0.6cm幅×1本だが、今回は1.5mmステッチが可能なアタッチメントを購入した事で、ほぼ全ての箇所をダブルステッチ(2列のステッチ)で仕上げたが、
これが裏目に出た。
2列のステッチでは、カーブのキツイ縫い目は出来上がりが汚くなる。
縫製従事者なら至極当然の理屈だけど、なぜか"大丈夫だろう"と根拠の無い安心感があったまま縫製したら、案の定カーブ部分はお世辞にも良いとは言えない仕上がりとなってしまった。
つまり自分の作成したパターン(設計図)への理解が足りなかった。。。という要改善点に気がついた。
結局、上がったサンプルはこれらのクリアすべき項目に対して、自己採点で80点だった。
生地が変わればこうもベツモノになるのだと痛感したが、直すべき点がより明確にもなった。
それでも生地やゴム等の資材選定に間違いは無さそうだ。
後はこれをひたすらテストして、材質の問題が無いか?検証するのみ。
一般企業と違って決められた納期があってスタートするのではないから、必要な"生産期間"は充分にある。(長引くほど良くないのですが)
この実用テストという大役は、国立のジム「gugu」の店長ハタさんに担っていただくことになりました。
午前中に最後の仕上げをして、できあがったその足でguguへ。
クライミングは勿論ですが、被服やギアへの審美眼が尋常ではないこの方にテストライドを依頼。レビューを請う事にしました。
ついでに自分も一時間弱登って今日は終了〜
最後の修正を加え、販売できるのはいつ頃から、、、多摩川沿いはもう春だなー、、、と考えながら奥さんと息子を迎えに家路につきました。
販売は、4月末を目標に。